トラの仲間
かつて8亜種が存在していたトラのうち、バリトラ、ジャワトラ、カスピトラの3種類は20世紀にはいって絶滅。
害獣としての駆除、漢方薬としての密漁、その他生息エリアの破壊により、残った5種にとっても厳しい状態が
続いています。
◆ベンガルトラ
分類 | :哺乳類 / 食肉目裂脚亜目 / ネコ科 |
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学名 | :Panthera tigris tigris |
分布 | :ネパール、インド北東〜東南アジア |
体重 | :オス180〜230kg/メス130〜160kg |
体長 | :オス2.7〜3.1m/メス2.4〜2.8m |
絶滅危惧種:EN
トラの中でも最もよく見られるのがこのベンガルトラ。インド〜中国の一部にかけて分布しており、
昔から人々に最も恐れられてきた存在かもしれません。言うまでもなく肉食で、シカ、イノシシ、ブタなどを食します。
人喰いトラという言葉があるように、人間もエサとなり得ますが、ナショナルジオグラフィック誌によれば
【恐ろしい評判とは裏腹に、トラは人間を避けようとする。しかし、中には危険な人食いトラと呼ばれるものも いる。こうした特殊なトラは、病気により狩りができなくなっているか、本来エサとしている獲物が消滅してしまった地域に生息している】(引用)
との事。その点を考えれば、害獣として一方的に駆除されてきた歴史は酷すぎたのかも知れません。現在では、インド政府や欧州各国の支援により、長期間にわたる保護プログラムが展開されています。
人喰いトラという言葉があるように、人間もエサとなり得ますが、ナショナルジオグラフィック誌によれば
【恐ろしい評判とは裏腹に、トラは人間を避けようとする。しかし、中には危険な人食いトラと呼ばれるものも いる。こうした特殊なトラは、病気により狩りができなくなっているか、本来エサとしている獲物が消滅してしまった地域に生息している】(引用)
との事。その点を考えれば、害獣として一方的に駆除されてきた歴史は酷すぎたのかも知れません。現在では、インド政府や欧州各国の支援により、長期間にわたる保護プログラムが展開されています。
◆シベリアトラ
分類 | :哺乳類 / 食肉目裂脚亜目 / ネコ科 |
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学名 | :Panthera tigris altaica |
分布 | :ロシア東部〜中国北東部 |
体重 | :オス180〜300kg/メス100〜170kg |
体長 | :オス2.7〜3.7m/メス2.4〜2.8m |
絶滅危惧種:EN
シベリアトラは別名アムールトラとも。ベンガルトラよりもさらに大きく、ネコ科の中で最大です。生息するエリアは自然環境が厳しい一方で、人間の侵入/開発が進まず、エサも豊富に残されているというメリットがあります。
とは言え、ハンターにとってはトラは最高の獲物。骨が漢方薬になるという伝承も手伝い、密漁が絶えず行われてきました。特にソビエト連邦崩壊後は、監視も目もなくなり、野生のシベリアトラが深刻な影響を受けたと言われます。
生息数は推定で400〜500頭。人の入らない広大なエリアだけに未だ密漁は横行、関係各国の取り締まり強化が 求められます。
とは言え、ハンターにとってはトラは最高の獲物。骨が漢方薬になるという伝承も手伝い、密漁が絶えず行われてきました。特にソビエト連邦崩壊後は、監視も目もなくなり、野生のシベリアトラが深刻な影響を受けたと言われます。
生息数は推定で400〜500頭。人の入らない広大なエリアだけに未だ密漁は横行、関係各国の取り締まり強化が 求められます。
◆スマトラトラ
分類 | :哺乳類 / 食肉目裂脚亜目 / ネコ科 |
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学名 | :Panthera tigris sumatrae |
分布 | :スマトラ島 |
体重 | :オス100〜150kg/メス80〜110kg |
体長 | :オス2.2〜2.7m/メス2〜2.3m |
絶滅危惧種:国際指定/CR
スマトラトラは、名前がそのまま生息エリア。インドネシアのスマトラ島に広がる、
熱帯雨林エリアに生息しています。多雨の土地柄か、水を嫌わず泳ぎも達者とか。
生息数は推定で400〜500頭。取り巻く状況は、他のトラや絶滅危惧種などと同様で、インドネシア政府とWWFの保護のもとで、辛うじて個体数を保っています。
それでも住民との衝突は絶えず、今でも密猟や駆除で年間数頭が犠牲になると言われます。トラが人を襲うのは大抵は追い詰められた事情がある場合。森が切り開かれた結果、人との衝突が増えて駆除される構図は、スリランカのアジアゾウと全く同様の悲劇です。
また、密猟品を扱う市場が根絶に至っていないのも大きな懸念事項です。
生息数は推定で400〜500頭。取り巻く状況は、他のトラや絶滅危惧種などと同様で、インドネシア政府とWWFの保護のもとで、辛うじて個体数を保っています。
それでも住民との衝突は絶えず、今でも密猟や駆除で年間数頭が犠牲になると言われます。トラが人を襲うのは大抵は追い詰められた事情がある場合。森が切り開かれた結果、人との衝突が増えて駆除される構図は、スリランカのアジアゾウと全く同様の悲劇です。
また、密猟品を扱う市場が根絶に至っていないのも大きな懸念事項です。
CR | :ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種 |
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EN | :CRほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種 |
VU | :絶滅の危険が増大している種 |
NT | :準絶滅危惧種。生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種 |