グレイの巨体に大きな角。サイは日本でもおなじみの動物ですが、密猟の対象として個体数が
激減してきた現実があります。サイの仲間は東南アジア〜アフリカにかけて何種類か生息しますが、それら全てが
絶滅危惧種に指定されており、今後の展望は楽観視できません。
◆インドサイ
分類 | :哺乳類 / 奇蹄目 / サイ科 |
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学名 | :Spheniscus humboldti |
分布 | :インド北東部〜ネパール |
体重 | :オス・2.2t/メス・1.6t |
体長 | :オス・3.8〜4m/メス・3.1〜3.4m/ |
絶滅危惧種:VU
角を狙った密猟の多発で、かつては600頭前後まで激減したインドサイ。
保護の甲斐もあって現在では2000頭まで回復したと言われています。もちろん依然として
絶滅が危ぶまれる状況であり、引き続き密漁阻止などの監視を継続しなければなりません。
巨体ながらも俊敏で、時に50km/hの速さで走る事も。また、並外れた嗅覚で 他の個体を探し出せるなど、外見とは違った能力を持ち合わせます。
独特の分厚い皮膚がよろいのように垂れ下がっている点、また角が1本しかない点において、 他のサイ類と容易に区別することができます。
巨体ながらも俊敏で、時に50km/hの速さで走る事も。また、並外れた嗅覚で 他の個体を探し出せるなど、外見とは違った能力を持ち合わせます。
独特の分厚い皮膚がよろいのように垂れ下がっている点、また角が1本しかない点において、 他のサイ類と容易に区別することができます。
◆クロサイ
分類 | :哺乳類 / 奇蹄目 / サイ科 |
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学名 | :Diceros bicornis |
分布 | :アフリカ東部 |
体重 | :1〜1.3t |
体長 | :3〜3.3m |
絶滅危惧種:CR
アフリカの、主に東部に生息するのがクロサイ。アジアに生息するインドサイトの最大の違いは2本の角(インドサイは1本)。
角の最大の大きさには諸説あり、成長すれば50cmとも1mを超えるとも。アフリカにはクロサイと対照的な名を持つシロサイも
生息しますが、実際には両種ともに同じ色。
草食、すぐれた嗅覚、主に夜行性、実は俊敏、といった点は他のサイ科と同様。さらには残念な事に、密猟の対象になっている点までもが共通しています。
アジア地域ではサイの角が漢方薬として重宝されていますが、アフリカ/中東エリアでは、さらに装飾品とされる習慣が密猟を後押しする要員となっています。
100年ほど前まで数十万頭が生息していたとされるクロサイが、今では3000頭ほどにまで減ってしまいました。アフリカの一部 では、シロサイの個体数回復に成功しているエリアもあり、その動きがクロサイへの波及する事が期待されます。
草食、すぐれた嗅覚、主に夜行性、実は俊敏、といった点は他のサイ科と同様。さらには残念な事に、密猟の対象になっている点までもが共通しています。
アジア地域ではサイの角が漢方薬として重宝されていますが、アフリカ/中東エリアでは、さらに装飾品とされる習慣が密猟を後押しする要員となっています。
100年ほど前まで数十万頭が生息していたとされるクロサイが、今では3000頭ほどにまで減ってしまいました。アフリカの一部 では、シロサイの個体数回復に成功しているエリアもあり、その動きがクロサイへの波及する事が期待されます。
◆シロサイ
分類 | :哺乳類 / 奇蹄目 / サイ科 |
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学名 | :Ceratotherium simum |
分布 | :アフリカ南東部 |
体重 | :1.8〜2.4t |
体長 | :3〜4m |
絶滅危惧種:CR
クロサイとは対照的な名前を持つシロサイ。実際には同じ色をしており、クチビルの形状にて区別されています。
低木の葉や果実を食べる事の多いクロサイ、地面の草を食むシロサイ。それぞれに適した形のクチビルが形成され、
両者の違いに。他にも、クロサイが単独行動をとるのに対し、シロサイは数頭〜十数頭の群れを為す事が知られています。
シロサイも、やはり角を狙った密猟の対象となっており、個体数が大幅に減少しています。アフリカ中部では既に10頭以下に まで追い詰められてしまった一方で、保護活動の進んでいるボツワナや、その他南部地域では生息数が回復しつつあるとの 報告も。アフリカ全域への保護の波及に期待がかかります。
シロサイも、やはり角を狙った密猟の対象となっており、個体数が大幅に減少しています。アフリカ中部では既に10頭以下に まで追い詰められてしまった一方で、保護活動の進んでいるボツワナや、その他南部地域では生息数が回復しつつあるとの 報告も。アフリカ全域への保護の波及に期待がかかります。
◆スマトラサイ
分類 | :哺乳類 / 奇蹄目 / サイ科 |
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学名 | :Dicerorhinus sumatrensis |
分布 | :インドネシア、インド北東〜東南アジア |
体重 | :0.8〜1t |
体長 | :2.4〜3m |
絶滅危惧種:CR
体毛で覆われた小柄なサイ。その名の通りスマトラ島に生息するのがスマトラサイです。他にもインド北東部〜東南アジアに
分布すると言われますが、密漁や生息地の乱開発により、実際には野生にはほとんど生息していないのが実情です。
生息数は既に400頭を切ったとも言われており、保護に加えて人工繁殖が試みられていますが、ほとんど成功していません。
密漁は角が目的なのは明白ですが、乱開発はなぜ起こるのか?それは森林を切り開く事がビジネスに直結するからに他なりません。 無知な現地人が後先考えずに森を焼き払う、そんなイメージだけが先行しがちですが、実際には環境に優しいとうたわれる パーム油(アブラヤシ)や、香り高いスマトラ産コーヒー豆など、先進国の需要に答える結果として、農地開拓/違法伐採が行われている 現実も知っておく必要があります。
心のある企業を見極め、育てる。それがひいては地球環境/野生動物の保護につながる事になるのはもはや明白と思われます。
密漁は角が目的なのは明白ですが、乱開発はなぜ起こるのか?それは森林を切り開く事がビジネスに直結するからに他なりません。 無知な現地人が後先考えずに森を焼き払う、そんなイメージだけが先行しがちですが、実際には環境に優しいとうたわれる パーム油(アブラヤシ)や、香り高いスマトラ産コーヒー豆など、先進国の需要に答える結果として、農地開拓/違法伐採が行われている 現実も知っておく必要があります。
心のある企業を見極め、育てる。それがひいては地球環境/野生動物の保護につながる事になるのはもはや明白と思われます。
◆ジャワサイ
分類 | :哺乳類 / 奇蹄目 / サイ科 |
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学名 | :Rhinoceros sondaicus |
分布 | :インドネシア(ジャワ島)・ベトナム |
体重 | :1.5〜2t |
体長 | :3〜3.2m |
絶滅危惧種:国際指定/CR
サイ類はおろか、現存の哺乳類の中で最も絶滅の恐れが高い種。それがジャワサイです。WWFの報告(2006年)によれば、
ジャワ島に28〜56頭。ベトナムに8頭が生息するとの事。2003年には保護区内で4頭のジャワサイが
誕生した事が報道され、明るい話題となりました。
他のサイと同様に草食で、木の葉や皮、果実などを主食とします。一回の妊娠で1頭しか生まれない為、 言ったん個体数が減ってしまうと、回復までの道のりは容易ではありません。
かつてサイ保護の専門家が「完全な保護のもとであれば、年3〜4頭ペースで増え続ける事は可能」との 見識を示したといいます。法整備のおかげで1990年代初頭より保護区内での密漁がゼロとなった今、 しかしながら「4,5年で3〜4頭しか増えていない」のが現状。これをどう捉えるか。もうしばらく見守る必要が あります。
他のサイと同様に草食で、木の葉や皮、果実などを主食とします。一回の妊娠で1頭しか生まれない為、 言ったん個体数が減ってしまうと、回復までの道のりは容易ではありません。
かつてサイ保護の専門家が「完全な保護のもとであれば、年3〜4頭ペースで増え続ける事は可能」との 見識を示したといいます。法整備のおかげで1990年代初頭より保護区内での密漁がゼロとなった今、 しかしながら「4,5年で3〜4頭しか増えていない」のが現状。これをどう捉えるか。もうしばらく見守る必要が あります。
CR | :ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種 |
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EN | :CRほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種 |
VU | :絶滅の危険が増大している種 |
NT | :準絶滅危惧種。生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種 |